非デザイナーのためのデザイン講座「発注先のデザイナーには、とやかく言ったほうが得?」

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ううん、どうしたものか…。

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アイちゃん、どうしたの? 難しそうな顔をして!

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あ、田中、良いところに!

実はフリーランスのデザイナーさんにリーフレットの制作をお願いしているんだけど、上がってきたものがどうもいまいちで…。

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うーん、確かに、悪くはないんだけど…。

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そうなの。なんというか、私の出した構成をただちょっと小ぎれいに並べただけっていう感じがして…。

でも具体的にどう指示を出したら良いかも分からないし、これで校了しちゃって良いのかなぁ。

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いやいや、ダメだよ。

こっちがクライアントなんだから、粘らないと損するって!

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粘る…?

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デザイナーは複数の案件をかけ持っているから、その中でもどうやってこっちの案件に時間を振り向けてもらうかということがすごく大事なんだ。

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有限なデザイナーの時間をできるだけ取り込めば、それだけデザインのクオリティを上げられるっていう寸法さ。

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それはどうかなぁ。

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課長代理!

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確かにデザイナーさんには頑張ってもらった方が良いものができる。

ただ「もっとクオリティを上げてください」といった曖昧なディレクションをしたり、そもそもの構成要素を変えてしまったりするのは、ただのワガママだ。デザイナーさんのモチベーションは下がるばかりだし、最悪の場合、次から仕事を引き受けてもらえなくなるかもしれない。

仕事ができるデザイナーさんほど、クライアントを選べる立場にあるんだ。

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なるほど…。

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ただ、全部デザイナーさん任せにすると、それはそれでモチベーションを損ねることもある。田中の言うことにも一利あって、他の案件がてんてこ舞いだと、やっつけ仕事をされることも、残念ながらありうる。

じゃあどうしたら良いかというと、そこはもう良いパートナーになるしかない。

デザイナーさんによって重きをおいているところはそれぞれだけど、お金を除く仕事のやりがいは次の2点に集約される。

  • 良いアウトプットを作ること
  • フィードバックを受けること

まずデザイナーさんにはものづくりが好きな人が多い。

クオリティが高いものを作ることに満足する職人タイプにしろ、影響力のあるプロダクトを作ることを目指す経営者タイプにしろ、「最終的な成果物をいかに良いものにするか」というポイントは共通している。

良い実績は次の仕事にも結びつく。

だから発注者側は、良いアウトプットを一緒に作るパートナーであった方がデザイナーさんにとって良いし、発注者にも結果が返ってくる。

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制作物を何のために作るのかや、制作物のエンドユーザー、例えばパンフレットを受け取る消費者がどういった人たちなのかといった部分は、デザイナーよりも発注者の方が詳しいことが多い。

発注者は日々その消費者と向き合ってきている。だから発注者はそのコアの部分は押さえておくべきだし、デザイナーさんにも丁寧に伝えないといけない。

キャッチコピーをどうするか、どんな情報を詰め込むのか、クロージングはどうするのかといった『構成要素』については発注者側で固めるやり方と、デザイナーさんにお願いするやり方とがある。前者の場合は、デザイン工程に入ってからひっくり返すようなことは避けた方が良い。もしそうなったら発注者側の過失でデザイナーさんの仕事を増やしてしまったことを自覚して、誠心誠意、謝らないといけない。

そして最後に表現の部分がくる。目的があって、構成要素が固まって、それを的確にビジュアライズするのがデザイナーさんの本来の領分だろう。

発注者側も自分の役割を意識してちゃんと仕事をすれば、デザイナーさんも応えてくれるしより良いものができるようになる。

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私はデザイナーさんに「何をしてもらうか」ばかりを考えてしまっていたかもしれません。

発注者の役割、確かに大切ですね。目的や構成要素が曖昧なままデザインをやってもらうのは、確かに無茶かもしれません。

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そうなんだ。

そしてもう一つ忘れたらいけないのが『フィードバック』。

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実は、デザイナーさんは消費者と接点を持っていないことが多い。例えばチラシを作ったとしても、それを配るのは発注者だから、受け取った人がどういう反応を示したのか、耳に入らない。

だから発注者には、デザイナーにフィードバックする責任がある。

感謝の意を伝えることはもちろんだし、消費者の反応を伝えるということもやってほしい。残念なことに「作ってもらったらそこまで」という発注者が驚くほど多い。悪意はないんだろうけどな。

まぁ要するにデザイナーさんも人間だという話だ。同僚や後輩、友達と接するのと要領は変わらない。

良いものが作れたり、仕事をしていて気持ちが良かったり、デザイナーさんの明確なメリットがあれば自然と時間も割いてくれるようになる。この形が理想だな。

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ううん、考えさせられます。

感謝はもちろん伝えていますが、消費者からの反応は伝えられてないかも。

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それにしても、課長代理、何だか自分がデザイナーかのような物言いですね…。

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おっと、そろそろアポに出なきゃ。今日はそのまま直帰するから。お前らも昼間はしっかり外回りしろよ!

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はーい。

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(しかしアイのやつ、何のチラシ作ってるんだ? 俺の写真が勝手に使われていたような…。)


まとめ読みしたい、非デザイナーのためのデザイン講座シリーズ

1. 要素は揃えれば大体うまくまとまる!

2. 発注先のデザイナーには、とやかく言ったほうが得?

3. センスがなくてもデザインはできちゃう?


本記事で使われているイラストなどの素材は、『アイキャッチャー』内ですべて無償で配布されています!

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