非デザイナーのためのデザイン講座「デザインの足し算・引き算で余白をコントロールする」

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さて、続いてデザインの足し算・引き算についてお話します。

チラシやポスターを制作していると、ついついあれもこれもと情報を詰め込んでしまいがちです。

しかし情報量を増やしたことで読んでもらえなくなったり、ブランドイメージを損なったりしては元も子もありません。

かと言って引けば良いというものではありません。ジャンプのようなコミック誌の表紙や、オトクな情報を詰め込んだスーパーのチラシなどでは、情報量自体が読み手の価値になります。

情報量の仕組みを知った上で使い分けるということが必要になってくるわけです。

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要素と要素の間に作る空白のことを「マージン」と言います。例の1つ目のように、上下左右に一定のマージンを取ると整然とした印象になります。

この上下左右のマージンを取れば取るほど上品で洗練されたイメージを狙えます。ハイブランドの広告なんかを見ると、大胆にマージンが取られていて、ちょろっとコピーが入っているものが多いでしょう。

非デザイナーが作った制作物を見ていると、上下左右のマージンが取られず、要素がぎゅうぎゅうに詰められているものをよく目にします。このマージンを意識するだけでもぐっとクオリティは上がるでしょう。

うちの営業が作る提案資料も、いつもお見苦しくなっているのではないかと思うと胸が痛いです。

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ずーん…。

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2つ目のデザインでは、上部には写真が目一杯、マージンを取らずにレイアウトされています。こういうデザインのことを「裁ち落とし」と言います。

例えばA3サイズのポスターを制作するとき、印刷工場ではA3よりも少し大きな紙にデザインを印刷してから、余分な上下左右を裁断機で切り落とします。このとき若干の誤差が生じるため、A3サイズちょうどでデザインを作っていると上下左右に意図しない余白が生まれかねません。これを防ぐためにデザイン時には上下左右に3mmほど余分に、写真を大きめに用意しておき、この工程で裁ち落とすわけです。

この裁ち落としのテクニックを使うと、紙面いっぱいにビジュアルを大きく載せられるだけではなく、裁ち落とされた先までイメージしてもらえるため、空間的な広がりを見る側に感じてもらえます。

関連して押さえておきたいのが、余白率。

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おお、内容はほとんど同じなのにイメージが全然違いますね…!

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そうなんです。マージンに限らず、デザイン全体で余白の割合をどれくらい作るかによって、賑やかにも上品にもすることができます。

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百聞は一見にしかずとはこのことですね。

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ちなみに私としては、余白をたっぷり取った左のレイアウトの方がデザイナーの腕が試されやすいと感じます。

空間を作るということは、バランスを作るということ。構図を考えないと、ただ要素が歯抜けになっているように見えてしまいます。

Webデザインだと必要な分だけ領域を取れば良いから楽なのですが、紙だとA4などサイズが決まっていて、その中で構図を設計する必要があります。これが恐ろしく難しい。

ちなみに上の例では三角形の構図を複数組み合わせてバランスを取っています。

構図に関しては下記の講座を参照してください。

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ううん、奥が深いですね…!

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それではちょっと早いですが、キリが良いので休憩に入りましょう。

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このくだり、何だか学校を思い出します!


まとめ読みしたい、非デザイナーのためのデザイン講座シリーズ

1. 要素は揃えれば大体うまくまとまる!

2. 発注先のデザイナーには、とやかく言ったほうが得?

3. センスがなくてもデザインはできちゃう?

4. 視線誘導のテクニックがデザインの水先案内人!

5. 構図が “センス” と言われるものの正体?

6. デザインの足し算・引き算で余白をコントロールする


本記事で使われているイラストなどの素材は、『アイキャッチャー』内ですべて無償で配布されています!

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