さて、じゃあここからユニット社を救うようなアイデアをどんどん出していくぞ!
私、アイデアを考えるの、ちょっと苦手なんですよね…。
大丈夫だ! 今回は「発想法」を使ってアイデアを出していこうと思っている。
発想法、ですか…?
発想法っていうのは、アイデアを強制的に出すための手法だね。
発想法にも色々な種類があるんだけど、大原則が「人の意見を否定しないこと」。一見馬鹿げているように見えるアイデアにこそ、人が思いつかない良い企画につながっている可能性もある。
常識にとらわれず、思いついたことをとにかくアウトプットしていくのがポイントだ。
今回はブレイン・ライティングという手法を使おうと思っている!
手順は至ってシンプルだ。
- メンバー全員に白紙を配る。1分間時間を計って、各自配られた紙に10個以上のアイデアを書き出す。
- 1分が経過したら、アイデアを書き出した紙を隣のメンバーに渡す。自分にも隣のメンバーの紙が渡ってくるから、今度はそれにアイデアを書き出す。他の人のアイデアに感化されて、また違った角度のアイデアがこのとき出て来る。
- これを繰り返してグルグル回していると、メンバー3人でも10分間で300個のアイデアが集まることになる!
さ、300個…! いつも会議でアイデアを募っても、30分で2-3個くらいしか出てこないこともあるのに…。
もちろん300個と言っても玉石混交だ。そこからいいアイデアを抜き出したり、単体ではイマイチなアイデアを掛け合わせて光る企画に仕上げたりしていく工程は別途必要になる。
ま、とにかくやってみよう!
はい!
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つ、疲れました…。
たったの10分とは思えない疲労感です…。
おいおい、大変なのはここからだぞ。
まずは重複しているものは削りつつ、出てきたアイデアをとりあえず並べてみよう。
- 職人と直接会ってもらって質の高さを実感してもらう
- 立地を活かして短納期の案件に対応する
- 社長が専門家として雑誌やテレビに出る
- 職人などを育成して人材輩出する
- 人事面で他社のコンサルティングをする
- コンシュマーとの直接取引をする
- オウンドメディアを立ち上げて消費者と接点を持つ
- ロゴなどのグランドデザインを込みで受注する
- コンセプトメイキングなどの上流含めて受注する
- 介護分野に注力する
- 建築業界の作業着に注力する
- ホテル業界に注力する
- 海外に拠点を作り日本企業の海外工場の需要に応える
- 女性向けに特化する
- 男性向けに特化する
- 商社と提携する
- アパレル業界に進出する
- マックスユニフォームなど大手にM&Aする(資本体制の強化)
- ユニフォームとはまったく関係ないビジネスを始める
- 営業部門を設立する
- 交際費を大量に使う
- 発展途上国に拠点を作り価格競争力をつける
- 海外にメイド・イン・ジャパンを売り込む
- リアル店舗の相談窓口を作る
- 高品質のユニフォームに特化する
- 既製ユニフォームの商品ラインを充実させ低価格授業に応える
- デザイン案を複数出して、消費者アンケートで投票するフローを入れる
- デザイナーを雇ってデザインを内製化する
- 小ロット生産に最適化して、他社が取りたがらない小ロットを積極的に取る
- インフルエンサーによるプロモーションのパッケージ
- 同規模のメーカーと提携して繁閑を吸収する
ううん、これだけアイデアがあると余計何をどうしたら良いのか分からなくなりますね…。
アイデアを拡散させたら、次は収束させていこう。
収束にはKJ法を使う。文化人類学者の川喜田二郎さんが考案したことから、そのイニシャルを取ってKJ法と言う。
こちらも流れはすごくシンプルだ。
- バラバラのアイデアから関連性を元にいくつかの小グループに分ける。このときどこかのグループに分ける必要はないから、一匹狼のアイデアが残っても構わない。「2」のフローがあるからあんまりまとめすぎる必要もない。
- 次にグループに対しても同じように関連性を元にしてグルーピングしていく。
- これを繰り返して大グループ、中グループ、小グループといった具合に階層を作っていく。
うん、KJ法を使えば良い具合にオプションを整理できそうですね!
それじゃあさっそく取りかかろう!
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まとまりましたね!
- 消費者直販
- コンサル型
- デザイン案を複数出して、消費者アンケートで投票するフローを入れる
- デザイナーを雇ってデザインを内製化する
- ロゴなどのグランドデザインを込みで受注する
- コンセプトメイキングなどの上流含めて受注する
- インフルエンサーによるプロモーションのパッケージ
- 満足度
- 職人と直接会ってもらって質の高さを実感してもらう
- プロモーション
- 社長が専門家として雑誌やテレビに出る
- オウンドメディアを立ち上げて消費者と接点を持つ
- リアル店舗の相談窓口を作る
- コンサル型
- 営業戦略
- 商社と提携する
- 営業部門を設立する
- 交際費を大量に使う
- 同規模のメーカーと提携して繁閑を吸収する
- 他社の支援
- 職人などを育成して人材輩出する
- 人事面で他社のコンサルティングをする
- 市場特化
- 国内
- 介護分野に注力する
- 建築業界の作業着に注力する
- ホテル業界に注力する
- 女性向けに特化する
- 男性向けに特化する
- 高品質のユニフォームに特化する
- 小ロット生産に最適化して、他社が取りたがらない小ロットを積極的に取る
- 立地を活かして短納期の案件に対応する
- 海外
- 海外にメイド・イン・ジャパンを売り込む
- 海外に拠点を作り日本企業の海外工場の需要に応える
- 国内
- ビジネスモデルの転換
- アパレル業界に進出する
- ユニフォームとはまったく関係ないビジネスを始める
- コスト競争力
- 発展途上国に拠点を作り価格競争力をつける
- 既製ユニフォームの商品ラインを充実させ低価格授業に応える
- マックスユニフォームなど大手にM&Aする(資本体制の強化)
ここまでまとまったら企画に具体化していけそうだな。
確かに良い企画は生まれそうですが、1つや2つには収まらなそうな…。
ああ、今の段階で企画を1つに絞る必要はない。
できた分だけ企画を練って、それらが本当に妥当なものか、ニーズのあるものか、アンケートを実施する。
なるほど、前に田中の企画についてアンケートを取ったように、それぞれ検証していくんですね!
ああ、そうだ。いちいち検証するのは大変だと思うかもしれないが、もしここで感覚だけで企画を絞って動き出して、その企画がうまくワークしなかったもっと大変な目を見ることになる。
とにかく良い企画を練り上げることに集中する。良い企画さえできれば、あとはそれに全力で取り組む。進む方向を間違えないことが何より大切だ。
ううん、またですか…。面倒だけど、設問の整理に取りかかります。
頼りにしてるよ、田中!
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